入院生活その1・・戻り掛けた意識



主人の病室は、ナースステーションの前の「リカバリー」
室でした。廊下を通る人には丸見えですカーテンは有る
のですが急変したとき困るから引かないようにと言はれ
廊下を通る人が皆覗いていきます。

丁度廊下側でしたので嫌でも観られてしまいます。
本人は意識がありませんが私と娘には、耐え難い
ものがありました。中には立ち止まって覗いていく
心ない人もおりました。まるでさらし者です。

「スパゲッテイ」状態と言う事は聞いておりましたが、本当に管だらけでした。助かる見込みが有りませんので[ICU]には入れて貰えませんでした。首の静脈から管で点滴を入れ、手から輸血をして、鼻からは「酸素吸入」です、胸にはモニターが付いて本当
に管だらけの状態でした。

夕方まで割合と安定しておりましたので、気管切開をしてそこから「酸素」を取り入れることになりました。人手が無いので「カニューレ」からの吸飲は、家族の人がやって欲しいとのことでしたが、私は怖くてとても出来ませんでした。「これをやらないと死んじゃうのよ」の言葉に娘が「私がやります」・・

大学病院でこんな事で良いのかしらと思いましたが、相手は、助かればそれで良し駄目で当たり前の態度がそこかしこに見えたものですから、娘と二人で付き添いながら
泣きました。全然眠くなかったのが不思議でした。

全神経が麻痺しておりますから、瞼を閉じることが出来ないために、目が充血して真っ赤に成ってしまいましたので、ガーゼを濡らして目の乾燥を防ぎましたが、目に黒目がないのは異様な感じでした。麻痺のために眼球が目の中心に来ないのです。

初めて見た全身麻痺の人の状態でした。家を出て数時間後の姿がこんなにも酷いと
は思ってもおりませんでした。こうして3日か目に主人が意識を取り戻したのでした。

奇跡的というか、身体は麻痺しておりましたが、目もしっかりしておりましたし、私達に対しての反応が有ったのです。このまま動かさないで静かにしておいて呉れたなら不自由ながらも人間らしく生きられたでしょうに・・・つづく

14:53 | 花影 | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑